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今は懐かしいドリフターズの「いい湯だな」
東北紀行(44)花巻 「大沢温泉の客人」 ,
大沢温泉の大露天風呂「大沢の湯」
露天風呂に浸かりながら・・! 、
すぐ横に浸かっている御老体(失礼ながら・・、小生も)に、橋の上を行き交う人を見ながら、何気なく話しかけてみた。
「いやー、最高ですね。 そんでも、ここは橋やら上(菊水館)の部屋から丸見えですね。」
「何事も自然が一番すよ、 見られても別に減るもんでもないしね・・!、でも、女性の方はどうなんですかね・・?」
「ごもっともですね」
と淡々としたもんであった。
野暮なことを聞いたもんだなと、妙な気持ちになった。
客人は東京在住の職人で、ここの温泉が気に入って数回来ているという。
「新幹線で来るとすぐだからね。 ただ今回が最後になるかもしれない」という。
仕事は若いもんに譲って、実家の長崎県島原(現、南島原市深江町)に帰るという。
実家は雲仙普賢岳の噴火(1991年:平成3年6月3日の大火砕流で人命、生活環境の大災害)でかなりの影響があり、周辺の家々はほとんどやられたといっていたが、御自身の家は高台に在ったため破壊は逃れたという。
小生も「日本一周の旅」で島原を訪れたおり、その惨状は目の当たりにしている。
小生のホームページ
「日本周遊紀行」 http://outdoor.geocities.jp/n_issyuu2005/
「九州・島原」 http://outdoor.geocities.jp/n_issyuu2005/nn-12.HTM
他の入浴客も混じって、温泉に浸かりながら各地の名物温泉の話、郷土の四方山話など、このついつい長話になってしまった。
多数の浴槽を持つ大沢温泉であり、出来れば全部の浴槽を制覇したかったが、時間の都合で大露天風呂のみの入浴のみとなってしまったのは残念であった。
この後、秋田の乳頭温泉(鶴の湯)まで行かねばならないのである。
泉質についてはアルカリ性単純温泉ということで無色透明、無味無臭であり、特に、特徴ある、個性のある泉質は有していないようではある。
温泉の管理人も、単純泉というのはいろいろな成分が僅かずつ溶け込んではいるが、その中で突出した成分は含まれてはいないともいっている。
温泉効果はともかくも、これだけの自然の中で雰囲気を堪能すれば、癒し効果は充分である。
大沢温泉といえば、名物露天風呂の「大沢の湯」が大変に有名らしいが、長い歴史の中で多くの人に認められて来たからこそで、現在の知名度があるのだろう。
その本当の素晴らしさを知るには、やはり自炊部棟に宿泊して温泉を堪能するのが最適なのは云うまでもない。
歴史的にも、先日訪れた「岳温泉」同様、平安時代初期に坂上田村麻呂が発見したと伝えられてるという。
江戸時代には歴代の南部藩主も利用したといわれ、また、宮沢賢治、高村光太郎らの文人もよく利用したという。
賢治は農学校の教員時代に生徒を連れて訪れたこともあったらしく、又、光太郎はこの温泉を「本当の温泉の味がする」と評したともいう。
次回、「花巻温泉郷」
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