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吉幾三:ふだん着の温泉
今は懐かしいドリフターズの「いい湯だな」
東北紀行(50)乳頭温泉 「鶴の湯の大露天風呂」 ,
風雅な「鶴の湯」の大露天風呂 (tga66―68)
さて、大露天風呂であるが・・、
巨大な野天浴槽は「中の湯」の更衣室が入り口部分となっていて、女性の通浴口付近は狭くなっているて、奥へ行くに従って広さが増している。
中心部に自然に出来ていたのか、或は人工的に人の手によって造り上げたのかは不明だが、程よく岩が湯面より突き出ていて、何ともいい造形美を形作っている。
通路の縁(へり)には枯れた木を柱にした簡単な脱衣所があり、周りは時節柄ススキの穂が湯面に垂れ下がっていて、何れも良い風情を出しているのである。
浴槽の底には玉砂利が敷き詰めてあって、突き出た岩の周囲の底からは熱いぐらいの源泉が吹き出ている。
お湯は、文字通り乳頭から搾り出したような色で、湯温も申し分ないくらいの温めの温度であり、長時間浸かっていられるのが嬉しい。
湧き出す源泉を尻に感じながら、隣に浸かっている埼玉から来たという男性と、
「 いい湯ですね。やっと鶴の湯に来れましたよ 」
と伺いをたてると、
「 私も長い間の夢でしたが、ようやくそれが叶いました 」
と同様に、しみじみと湯に浸かりながら幸福感にも浸った様子で会話を交わした。
興味津々で周囲をキョロキョロしている時、女性側の露天からバスタオルを胸に当てた若い女性(・・?)が三人ほど、イソイソと入ってきた。
前はともかく、女性の横のくびれた体のラインが見通せて、男たちは一瞬注目したほどだ。 ただ、湯の中に浸かってしまうと白濁しているため全く透けては見えない。
これを取っても女性には優しく、好都合の温泉なのである。
ここ鶴の湯の「野天風呂」では人目を憚らない。
尚且つ、通路に面した丸見え浴槽でありながら「バスタオルを巻いての入浴はご遠慮ください」とか「水着は禁止」などといった野暮な表示はどこにも一切ない。
普通なら湯が汚れるとか、風情を壊されたくないという理由で禁止しているところが多いはずである。
一方、近頃の温泉ブームでは混浴風呂が一種の「売り」となっていて、女性でも珍しがって嫌がる人は少ないとされる。
それに、女性ならずとも本来の温泉好きには水着やタオル着用を嫌がる人もいるとも聞く。
だが、こちら鶴の湯では委細構わずどちらでもよろしい一方、女性の立場や心理をある程度は理解しているとも感じる。
ここ鶴の湯は、女性連は女性専用の「中の湯」から細長く通じているので、浸かりながら寄ってくれば、後は白濁しているので男供の妙な目も余り気にならず、悠々と浸かることも出来るのである。
何れにしても、確かにここの野天風呂は独特の趣があり、特に薄暗くなってからランタン(カンテラ)の明かり下、仲良く男女混合で湯に浸かるには最高の所であり、気分も上々である。
次回も「大野天風呂」の続き
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