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東北紀行(46)乳頭温泉郷 「秋田街道」 ,
小岩井農場と岩手山
本来、結構な雰囲気でのんびり、ゆったりしたいところだが、この後の予定地(宿泊地;秋田・乳頭温泉郷「鶴の湯」)もあるので先を急いだ。
この地、大沢温泉から秋田・乳頭温泉へ行くのには二つのルートがあった。
このまま山沿いの道、県道12号線と県線1号線を走り継いで雫石へ向かうのと、東北道を盛岡へ出て国道46号線を田沢湖方面へ向かう方法である。
しかし、山沿いの道は峠を二つ以上も越えるようで、しかも、山道の道路状態がどのようになっているか不安の面もあった。
宿の係りの人に伺いを立てたら、「山道は上下曲折も多く状態はも余り良くなく、時間の事を考えると高速道の方が無難である」との返事であった。
我らは再び東北道をひた走り、盛岡から岩手山を遠望し、有名な「小岩井農場」やスキー場でも名の知れた雫石をを横目に見ながら、田沢湖、乳頭温泉郷へ向かった。
染み渡った青空に、錦秋の色模様が周囲の山間に照り映えている。
その小岩井農場の向こうには岩手の名峰・岩手山が天を指していた。
時間があれば人気の小岩井農場を覗いて、搾り牛乳でも戴こうと思っていたが、余の広さと時間的制約で省略した。
気が付いたが、 「小岩井」という名称については、地域名でなく小野、岩崎、井上の三者の頭文字であった。
その中で岩崎というのは三菱会社社長の岩崎弥之助といって、三菱の二代目の総帥であり、創業者・岩崎弥太郎の弟に当たる人物であった。
その後。岩崎家が買取り、戦前は競走馬の育成で名馬を多数輩出したという。
因みに、宮沢賢治もこの農場やその周辺の景観を愛好し、しばしば散策もしたという。
中でも良く知られる長編の詩集『春と修羅』に収録されているのは「小岩井農場」が元になったともいう。
岩手と秋田の県境でもある「仙岩トンネル」を抜けると、間もなく田沢湖界隈につく。
それより標識に従って乳頭温泉郷へは秋田駒ケ岳や乳頭山の山懐へ向けて突き進む。
途中、水沢温泉郷といって山裾に転々と小規模な旅館やペンションのような建物が立つ。
正面には比較的規模大きい田沢湖スキー場のゲレンデが広がり、その上に秋田駒ケ岳の勇姿が望める。
これらの旅館群は、スキー客の宿泊施設を兼ねているのかも知れない。
車道はこれより左手の乳頭方面へ急坂を曲折しながら上ってゆく。
原始林がいよいよ深くなり、山懐も深くなったところで案内板が現われと、乳頭温泉の一角へ達したようである。
直進すると大釜、蟹場、孫六、黒湯温泉といった野趣豊かな一軒宿の温泉場が存在する。
我らは「鶴の湯」へ向かうので、分岐された左手の方向へ進む。
途中、鶴の湯別館の「山の宿」を右に見ながら、ダート(未舗装の道、砂利道)の道の行き止まりに陣屋風の「鶴の湯」があった。
次回、乳頭温泉 「鶴の湯」
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