google.com, pub-6886053222946157, DIRECT, f08c47fec0942fa0 世界遺産・日光大紀行: 東北紀行(79)銀山温泉 「古山閣の鏝絵」

2012年7月30日月曜日

東北紀行(79)銀山温泉 「古山閣の鏝絵」

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今は懐かしいドリフターズの「いい湯だな」   


 東北紀行(79)銀山温泉 「古山閣の鏝絵」  ,




古山閣の正面に飾られてある「鏝絵」(こてえ)




銀山温泉の旅館は古風な三階建てが目立つが、特に、建物正面に千鳥破風、唐破風の屋根をつけていて、それぞれに意匠を尽くしていることだろう。
そして、更に各旅館の戸袋などに作られた鏝絵の装飾が施してあることだろう。

創業当時よりのそのままの姿で残っていて、あるものは、旅館の屋号であったり、縁起物のデザインであったりで、中でも目を楽しませてくれるのが、橋の向こうに窓から煌々と明かりを照らし、聳えるように建っているのは「古山閣」の建物である。

古風な造りの唐模様の主玄関と脇玄関が先ず目を引くが、何といっても眺め縁を施した二階の上部に古風な絵が横にズラッと並んでいる。 正面を飾る1年の行事を表しているとされる「鏝絵」が飾ってある。

建物の持つ圧倒的な存在感もさることながら、この壁面に掲げられている風物を描いたとされる見事な絵が実に素晴らしい。 
鏝絵(こてえ)というらしく、漆喰(しつくい)を塗った上に鏝で風景や肖像などを描き出した絵のことで、作者として有名なのは伊豆松崎の「入江長八」であろう。


因みに、入江長八は一介の左官建築職人から絵心を加えた名人、名工となって名を残し、松崎の町並みを一新したという。 
江戸末期、松崎に生まれ、12才で左官建築の弟子となり19才で江戸を出て左官の修行をつむが、同時に3年間、狩野派の絵も学び、江戸から明治にかけて活躍し左官の名工と言われた人物である。 
左官とは、壁を塗る職人、壁塗りのことでその材料は「漆喰」(日本独特の塗壁材料で、石膏・石灰・セメントなどをそのまま、または砂などをまぜて作ったモルタルをもいう)といわれるものである。

小生の「日本周遊紀行:http://outdoor.geocities.jp/n_issyuu2005/」 リンク 「伊豆松崎:http://outdoor.geocities.jp/n_issyuu2005/nn-2.htm」(入江長八のこと)



銀山温泉の中でも、たくさんの鏝絵を街頭正面に目にすることができる古山閣の鏝絵は華やかさ、数ともに群を抜いているだろう。 
温泉街には古山閣の他に、旅館永澤平八、能登屋などに鏝絵があるようだ。



旅館・「永沢平八」 




旅館・古勢起屋  



昼間の旅館・古勢起屋




町の中心に至ると通りは一段と華やかさが漂う。
川面の通りに面した各宿の部屋からは明かりが灯っていて、宿全体の姿を映し出しているのみならず、周辺地域を明るく照らしているのである。 

更に、木製で造作された三階、四階建ての巨大な家屋からは、各部屋が全面的に川側に面するように造られており、部屋の窓を開け、縁から見渡すと優雅な温泉街が一目で見渡せるようになっている。 
従って、旅館に泊まった場合は川側に面する部屋に泊まるのが理想であり、見渡すことが出来ない格差のある山側とはおのずから値段のほうも違ってくるのである。

強いて言えば、こちら川岸では旅館・永澤平八、能登屋、そしてあちら岸では小関館、古勢起屋別館(旧源泉館)それに古山閣などは銀山温泉を代表する木造建築で、その圧倒的豪華さは目を見張るものがある。

次回、「能登屋




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