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吉幾三:ふだん着の温泉
東北紀行(69)泥湯 「川原毛地獄」 ,
(「川原毛地獄」の写真集は次項に記載してます) ,
泥湯温泉からさらに車で5分ほど進むと、奇景・川原毛地獄がある。
かつて硫黄鉱山があった跡で、今でも所々から硫黄ガスが噴き出し、そのガスのせいで草木が育たない荒涼としたガレ場が広がっている。 まるで異次元空間のようだ。
この川原毛地獄の下部にある川原毛大湯滝も近年知られるようになってきた。
川原毛地獄から湧出した温泉が川となって流れ、それがその先で滝になっている。
その滝壺に落ちる湯が夏期にはちょうどいい湯加減となって、滝壺に裸で入れば、これぞまさに天然の打たせ湯と露天風呂。地獄ならぬ極楽の気分満点だ。
地獄の入り口に一人の「おばさん」がのんびりとアイスクリームを売っていて聞くところ、大湯滝へはゆっくり行って徒歩約30分で駐車場(地蔵森)、更に約20分くらい下ると湯滝温泉があるとのこと。
是非、行ってみたいところだが、入浴時間を入れても往復2時間程度かかるようだし、この後、泥湯温泉へ浸かる予定もあるので、時間の関係もあって今回は致し方なく取り止めた。
尚、川原毛地獄の大湯滝へ行くにはもう一つのルートがあって、先ほど通った県道51号線の三途川という地から川沿いに向かって5~6km進むと駐車場あり、ここから20分で滝の温泉があるらしい。
湯滝は大小二本あり、その下に滝坪のような湯船が所々にあって湯の温度は通常だと適温らしい。
ただ、乾季や大雨のときなどはそれに応じて温度は上下するという。
滝つぼにて湯浴みをするとき、身体に傷があったり滝の飛沫が目に入ると酸性湯の為痛い。
湯は天然の露天風呂そのもので、やや白濁気味の湯でヌルッとした浴感らしく、分析はかなり強力な酸性を示す源泉である。
やはり火山噴出性の温泉であることが判るがという。
駐車場付近にもいくつかの湯浴み可能な露天風呂があるようで、川のいたる所から熱湯状態の源泉がいくつも噴出しているという。
いずれにしても日本では、北海道知床の「カムイワッカの湯滝」と1,2を争うほどの天然野天の川原湯で、温泉好きにはたまらないであろう。
思えば小生、「日本一周旅行」や「北海道旅行」の際、二度ほど「カムイワッカの湯滝」を尋ね、湯浴びをしたことがあった。
北海道知床のウトロから名勝・「知床五湖」へ、更に、ダートコースの車を揺らせながら10kmほど行くと、やっとカムイワッカ川の入り口に達する。
湯浴みのできるカムイワッカの湯滝の壷はこれより更に、徒歩で川の中の沢を約30分ほどかけて遡行(沢伝いに上ってゆくこと)しながら登ることになる。
途中、所々に小さな滝壺があるが、お目当ては「四の滝」、「五の滝」と呼ばれる本命滝壷であり、これらは湯温も適温で、10数人ほど入れる天然の湯船となっているのである。
こちらも知床連山の火山性の山・硫黄山を源とする硫黄臭のする酸性泉で、川原毛地獄の大湯滝同様、身体に傷がったり、目に入ったりするとかなり沁みるのである。
しかし残念なことに、知床が世界遺産に登録されたことにより観光客が激増したため、沢歩きには転落や落石の危険が増しているという。
その理由によって地元を管理する環境省・林野庁は、2005年には適温の滝壷のうち「四の滝」以外は立ち入り禁止となり、さらに2006年には林道から100メートルほどで登ったところにある、「一の滝」の滝壷より上流への立入が禁止されてしまつたという。
ご存知、知床一帯は近年、世界遺産に登録されている。
尚、詳しくは小生のホームページをどうぞ。
リンク;北海道・知床
カムイワッカ湯滝の「四の滝」野天風呂 (平成16年9月28日;小生です)
女性の艶かしい姿も・・!
次回、「川原毛地獄」の写真集
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