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東北紀行(52)乳頭温泉 「鶴の湯の宿」
鶴の湯入口風景 (tga72)
鶴の湯の入湯、宿泊受付 (tga73)
鶴の湯の湯屋から見た宿泊棟 (tga74)
ゆったり源泉回りをしているうちに、すっかり暗くなり夕食の時間も近づいているので、
そろそろ部屋に戻ることにする。
宿泊用の部屋は入り口正門から見て右側奥の2号館で、当館内では最も安値の8550円(1泊2日・2食付)ところであった。 ただ、前述したように鶴の湯へは平日であっても予約して泊まるだけで大変であり、この日も偶然にキャンセルが出て確保できた次第である。
部屋は六畳間一つでトイレも洗面も、そしてテレビも無いさっぱりしたものであった。
年寄りにとってトイレや洗面が部屋に無いのは残念なような気もしたが、湯治場に来たと思えば納得である。
そも、旅に出てやれ風呂付だ、トイレ付だ、テレビ付だというのは贅沢であり、必要の無いことだとも思っている。 何も無い空っぽの部屋で、一人なら物思いに耽り、二人以上なら普段出来ない冷酒でも飲みながら普段出来ない会話を楽しむ。
旅先ならこのぐらいの心の余裕が欲しいものである。
又、設備の整った部屋では、それだけ宿主も客人も割高になってしまい、経済的にも負担が大きくなってしまう。
鶴の湯全体では、これよりハイクラスの宿所もあるようだが、小生達にとってはこの部屋で十分であり、有難かったのである。
朝夕の食事は別棟・本陣で頂く。
山菜と川魚がメインで、量もたっぷり言うことなし。 時節柄、秋田の銘酒を熱燗で頂きながら、腹も身も満足満足。
部屋で暫く、温泉談義に花を咲かせ、就寝前にもう一っ風呂浴びる。
再び、白湯と黒湯にサーッと入って、後は、例の大野天風呂にゆったり浸かる。 ランプにホンノリと照らされススキの穂が揺れるなか、ほろ酔い気分も手伝って気分は最高潮である。
若いカップルが隅のほうで囁きあっている他、数人の客がいるのみである。
気が付くと何時の間にやら上さんががにじり寄って来ていた。 肩が触れるほど横に並んで「いいわね・・!」としみじみ語る。
酒の勢いもあってか、左手で彼女の右ももをソッと撫でてやったが、素知らぬ振りをしている。
「イヤ、実に結構である・・!!」と思わずのたもうた。
翌朝、目覚ましに再び入浴す。
小生ならずとも、旅先の温泉場では一泊につき三回温泉に浸かることにしているのが普通であろう。 到着後の夕食前に浸かるのは当たり前であるが、その後、就寝前の気休めに一っ風呂浸かり、更に、朝の目覚めの顔洗いと頭スッキリさせるために浸かるのである。
鶴の湯の本館と湯屋の間にある「くつろぎスペース」 (tga56)
鶴の湯は、秘湯中の秘湯で本当に結構、ケだらけであろうが、折角だからチョッと苦言も呈しておこう。
余に有名なためか、おばさん連等の団体客が些か騒々しい。
特に、日中は日帰り客でいつでもザワザワしている様子で、中には見物、観光目的で来る人も多く、ゆっくりと、静かに温泉の雰囲気楽しみたいという御仁には、本当の意味での秘湯、静けさ、安らぎを求める人には向かない宿だとも思える。
営業重視でテレビや雑誌にガンガン取り上げられ、余りに有名になったため秘湯の湯もすっかり観光地化されすぎて、逆に敬遠する人もいるくらいである。
次回、朝の「鶴の湯」
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